サンドビック回転工具修理
| メーカー | サンドビックDMG森精機 |
|---|---|
| 種別 | フェース型 |
| 設備 | DMG森精機(株) |
| 仕様 | ボルト締め型 |
1. 修理の経緯
お客様より、加工中に「主軸の振れ」および「ガタつき」が発生しているとのご相談をいただきました。 精度の低下は加工品質に直結するため、直ちに弊社にて引き取り、内部の状態を詳しく調査いたしました。
2. 原因調査と不具合内容
分解調査の結果、以下の不具合が確認されました。
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ベアリングの予圧低下: 加工軸固定用のベアリング内部予圧が減少したことで、主軸の保持力が弱まり、振れとガタつきの原因となっていました。
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シールの摩耗と浸水: オイルシールやOリングの経年劣化・変形により、内部に水やダストが侵入していました。
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消耗品の劣化: ベアリング類およびシール類の全体的な劣化が見られました。
幸い、ギヤの歯面や主軸テーパー部、駆動軸部には大きな摩耗や曲がりは見られず、部品交換による性能回復が可能と判断いたしました。
3. 修理・整備の内容
確かな精度を復元するため、以下の工程でオーバーホールを実施しました。
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部品交換: 劣化したベアリングをすべて新品に交換。また、水侵入防止用のオイルシール、Oリング、および固定用ボルト類を全面的に刷新しました。
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精密調整: 新調したベアリングに対し、最適な予圧調整を施しました。
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再組立・再調整: 各種シール類の取り付け後、リテーナーによる予圧再調整、およびギヤのバックラッシュ調整を精密に行いました。
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精度測定: 三次元測定機を用い、取り付け面に対する主軸の平行度、直角度、およびハウジングとの同軸度等の幾何公差を厳密に測定し、規定値をクリアしていることを確認しました。
4. 納入
すべての整備と最終検査を完了し、新品同様の精度を取り戻した状態でお客様へ納入いたしました。 定期的なメンテナンスにより、突発的な故障リスクを抑え、安定した加工精度を維持することが可能です。
比較的早い段階での修理のご依頼であったため、部品の再製作もなく修理代を抑えることが出来ました。